スロット考察

【パチスロ史】パチスロ5号機末期~6号機の歴史を振り返ってみる【2017年〜2018年】

スロット5.5号機〜6号機の歴史をまとめてみました。

前編(2015年〜2016年)はこちらです↓

【パチスロ史】パチスロ5号機末期~6号機の歴史を振り返ってみる【2015年〜2016年】

この記事で取り上げるのは、2017年から2018年。主に5.5号機時代後半から5.9、6号機時代へと変わっていく時代です。

5.5号機の終着点(2017.4~2017.8)

番長3のメガヒット(2017.4)

模索期を経て辿り着いたひとつの到達点が、ミドルボーナスを搭載した純増2枚機というスペックです。ボーナスの引きに左右されない安定した出玉速度がバランス良いゲーム性を生み出しました。

特に、「押忍!番長3」は、「低設定でも一撃が期待できる」「ハイスペックかつアピールしやすい高設定」「ありそうでなかった斬新なゲーム性」という「絆」などのメイン機種が担っていた役割を代替し、設定狙いの定番機種としてのポジションを確立します。

メイン旧基準機の設置から2~3年以上が経ち、プレイヤーに飽きられ始めていたのも大きいですね。

規制という闇の中にあったパチスロの夜明けを予感させる台でした。

豊作と飽和(2017.6~2017.9)

極限まで爆裂性を追求した「聖闘士星矢・海皇覚醒」も人気を博します。

一日打ってもメインARTに突入させられないかもしれないという挑戦的なスペックは話題性としては抜群で、シンプルながら緻密に作りこまれた演出も相まって多くのファンを生み出します。単に爆発性があるだけでなく、作り込まれた演出もファンを魅了します。

この頃のヒット機種を挙げると、RT状態の遷移をゲーム性に取り込んだ「ギルティクラウン」、自力押し順当てと一撃の爆裂性を売りにした「政宗2」など。

ミドルスペックから荒波スペック、RT機・ボナ+ART機・ART機と様々な機種が出揃い、5.5号機が飽和状態になった時期でもありました。大量に導入された台の中には一週間足らずで稼働を失ってしまうものもあり、ホールは台選びのセンスを問われました。

冬の時代(2017.10~2018.4)

そんな中、5.9号機規制という衝撃の規制が行われます。

有利区間(=CZやART)は最長1500Gで設定差を置けない、告知ランプで有利区間を告知しないといけないという新しいルールは、パチスロのゲーム性を大きく狭めてしまいました。

2017年9月に5.5号機が大量に導入されたのを最後に、新台は激減します。

苦戦する5.9号機

5.9号機の先陣を切ったのは「戦国コレクション」「ゴッドイーター」「ブラックラグーン」といったヒット機種の後継機でした。しかし、高設定域の割が低い上に低設定での一撃上限も規制された台に人気がつくはずもなく、旧基準機や5.5号機を越す人気を得られた台はありませんでした。

そんな中、数少ないヒット作となったのが「コードギアスR2 C.C.ver」でした。RTとボーナスのループという有利区間の影響を受けないゲーム性、低設定でも甘いスペック、イベント時の見せ台として申し分ない高設定域の安定感と「痒い所に手が届く」台だったことがヒットの要因でしょう。

イベントの流行

こうした新台の氷河期時代は、ホールにとって必ずしも不利に働いたわけではありません。

新台導入費用が出玉に還元されることも多く、この時期に増え始めた外部媒体のイベントをうまく活用することで活気を取り戻したホールも多いです。

高設定示唆に富んだ「まどマギ2」「ギアスR2」「聖闘士星矢」、ハイスペック枠では「エウレカセブンAO」「番長3」「笑うセールスマン」と、設定を使えば光る台は新基準機に数多く生まれました。これらをうまく活用できたホールは集客に成功します。

逆に、こうした新台を導入してイベントを打ち、高設定を惜しみなく投入できるだけの体力がなければ客付きを維持するのは難しくなります。中小ホールには厳しい時代になりました。

時代は6号機へ(2018.5~)

5.9号機の終末から6号機へ(2018.2~2018.9)

「FAIRY TAIL」「秘宝伝Rev」「これはゾンビですか?」のように、5.9号機の中でも評価を得る台が少しずつ現れます。しかし一撃枚数や有利区間への規制は回避しようがなく、従前の人気台と並ぶ台はありませんでした。

変化球としてリリースされた「ルパン三世世界解剖」は、規制の穴を突いた超高純増を掲げたことから話題性は抜群でした。しかし実際には一撃500枚すら滅多に起こらないマイルドなスペックであることが発覚し、大きな人気は得られませんでした。

5.9号機で最高の台と評されるのが「ディスクアップ」です。

設定1でも103%と高い機会割を誇ること、シンプルながら奥の深いドット演出・消灯演出、完成度の高いミュージック、爽快感のある技術介入要素と、中毒性に溢れる台でした。甘いスペックにも関わらず何度も増産された、5.9号機唯一のヒット作です。

イベントの過激化

イベントが多彩化し、その内容が過激化していきました。「オフミー」「並ばせ屋山本」「スロパチ」「スタレポ」「ウルスロ」「ちゅんげーリサーチ」「予想屋が行く」などなど、名前を挙げればキリがないほどです。

ラインやホームページでの高設定機種示唆が当たり前に行われ、人気ホールでは1000人以上の並びができることも少なくありませんでした。

新台が不作の中、こうしたイベントがパチスロ業界の盛り上げに大いに貢献したことは間違いありません。しかし、特定日の特定機種だけに還元してそれ以外の機種から回収するという営業スタイルは、プロや軍団ばかりを有利にしてライトユーザーを犠牲にするものであり、非難する声も多くありました。

6号機の課題 (2018.10~)

6号機の可能性を背負ってリリースされた「HEY!鏡」は、業界の期待に応えるだけの十分な完成度でメイン機種の仲間入りを果たします。

しかし、出玉のマイルドさを支持しないユーザーが多くいたことも事実です。いくら完成度が高いといえ、「鏡」のようなスペックの台ばかりではユーザー離れが進むことは間違いありません。

また、ノーマル機が6号機の規制(ボーナス獲得枚数の現象)にどう立ち向かっていくのかはまだ未知数です。

果たして2019年以降のスロット業界はどうなっていくのでしょうか……

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